山口浩シェフの取組・活動
尊敬を集める山口シェフの様々な取組や活動をご紹介します。
世界の料理の在り方を議論するルレ・エ・シャトー・世界料理評議会メンバーに選出されたり、エスコフィエ協会やフランスレストラン文化振興協会(APGF)、その賞は、「世界の料理界の最高の栄誉」と評される。フランスでもっとも伝統ある協会とされるフランス料理アカデミー主催のコンクールやイベントに招聘され審査員を務めるなど、国際的な評価が高い総支配人・総料理長山口浩。
様々な功績を認められ、フランス共和国より農事功労賞「シュバリエ勲章」を叙勲しています。日本でも「現代の名工」、「黄綬褒章」受章など数々の賞を受賞する兵庫県を代表するフランス料理のシェフです。神戸北野ホテルの総料理長として地元である兵庫県産の様々な特産物を活かしたサスティナブルな食材を使用したレシピ開発やレストランの総指揮、プロデュースを行うなど、食文化の在り方についても多方面で活躍しています。
業界の第一人者として卓越した技能を有しており、日本の素材と季節感をフランス料理のテクニックで披露した新しい料理は独創的で、皇族、著名人をはじめ、マスコミからも高く評価され、新聞や雑誌、テレビなど近年5年間だけでも1年間あたり平均250媒体の取材を受け、業界に情報発信することで後進育成の土壌を作っています。総支配人としてはホテル全体を総合的にデザインしているホテルデザイナーとして尽力しています。
総支配人・総料理長山口浩がフランス料理を科学的に分析すると、日本料理のように高温多湿の中で作られた風土調味料は使われておらず、フランス料理は化学反応で調味料を作るテクニックを駆使しているからこそ、世界中で再現でき、誰もが食べられるテクニックであることがわかりました。
世界各国では約600種類の食材を食べていると言われていますが、日本では約2500種類の食材が食べられています。それだけ自然豊かで食材の宝庫である日本で、良い食材同士や今までになかった組み合わせに挑戦し、本場のエスプリとの掛け合わせによってフランスでもできない日本ならではのフランス料理を目指します。
食材に寄り添いクラシックを基準として世界で初めて現代的なフランス料理を作り上げたフランス料理界の偉大なシェフであり、師匠であるベルナール・ロワゾー氏のエスプリを受け継ぎながらも総支配人・総料理長山口浩だからこそできるフランス料理『ユニバーサル・ジャポニゼ』を発信することをミッションに活動しています。
昔はフランスから日本に食材を輸入していましたが、現代はわさびやゆずなど日本からフランスへ輸出され、日本の食材がフランスのフランス料理に影響を与える時代になりました。食材数が多い日本でフランス料理を作ることは、結果的にフランス料理の発展にも寄与しています。
料理長山口浩がフランスでの修業時代に師事したブルゴーニュにある「ルレ・ベルナール・ロワゾー,ラ・コート・ドール」の総料理長がベルナール・ロワゾー氏です。ロワゾー氏はフランス料理界で最も偉大な料理人の一人。流通や冷蔵技術の急激な発達に伴って新鮮な食材を使うことができるようになり、ロワゾー氏は世の中の流れを読み取る力と天才的なひらめきが融合した『水のフレンチ』を発表。フランス料理界に新風を巻き起こしました。「21世紀の扉を開けた」と評されたフランス料理史に軌跡を残した人で、ピエール・トロワグロ氏、ポール・ボキューズ氏と共に大学やシンポジウムで講演を行ったフランスのスターシェフです。
ベルナール・ロワゾー氏がミシュランの三つ星を獲得したとき、ポール・ボキューズ氏はロワゾー氏をはじめ「ラ・コート・ドール」の全従業員を「ポール・ボキューズ」へ招待しました。祝賀パーティーには象が2頭登場。ポール・ボキューズ氏とロワゾー氏が象に乗って盛り上がりました。ピエール・トロワグロ氏も参加しています。
山口浩はフランスでの修業時代に、オリジナリティのある料理を作ることの大切さを学びました。当時の日本では「あのシェフのようになりたい」とピラミッドの頂点を目指す型がありましたが、いかに自分色に輝くのか自己完結の重要性を実感したと言います。ロワゾー氏のフランス料理は、理論的でサイエンスな技法を使うため学ぶことができること、日本でフランス料理が受け継がれていくならロワゾー氏の手法は大きな流れのひとつになると確信し、ロワゾー氏のフランス料理を日本で伝えるアンバサダー(大使)になると決意し帰国しました。グループ全体では、ロワゾー氏のように時代の流れや感性を繊細に理解して料理の中に取り込んでいます。それは昔学んだことも、今後も変わらず脈々と受け継いでいます。